一般質問 通勤、子育てを支える佐田浜駐車場に

「通勤でやむをえないケースは佐田浜優先使用認めます」

佐田浜・鳥羽駅西駐車場は、観光対策と、何よりも、離島住民のくらしと仕事を支える存在です。
離島の高齢化率は、19年4月末で、市全体の27%に対して、最も高く、34,1%です。漁協や地元町内会の取り組みで、結婚対策企画が行われ効果をあげているところですが、市も、子育て支援による人口増と若年層の定住策など、努力を傾注しなければなりません。
そこで、次の3点について質問と提案をしました。


1、離島住民の多くは桟橋から近い佐田浜駐車場の利用を希望していますが、現在、新たな利用は鳥羽駅西駐車場に限定されています。例外として、妊娠8ヶ月の妊婦から3歳未満児の子をもつ世帯と、困難な障害をもつ世帯は、優先して佐田浜駐車場を利用できることとなっています。
しかし、この優先対象条件は不充分で、そのために、深刻な声が寄せられています。島外の会社に通勤する男性が始業時間に遅刻するため佐田浜駐車場への移動を申請しましたが不許可とされた事例も起こりました。離島に住み島外に勤務する住民の定住支援は、離島人口減対策の大事な問題ではないのでしょうか。
また、幼児を抱えたお母さんたちの苦労を支えるために、せめて、小学校に上がるまで優先策拡充を検討すべきではないか。これら二つは、議会に対する開発公社決算報告会でも、離島議員はじめ少なくない同僚議員から指摘されてきた懸案事項です。どう改善しましたか。


2、市は、優先策拡充のネックは、観光客用の佐田浜駐車場確保の難しさにあると説明してきました。私は、その対策はある、2つ選択肢があると考えます。
一つは、仮に、佐田浜駐車場へ20台程度が新たに優先策で移動した場合、観光客に、鳥羽西駐車場を利用できるようにするという対策です。西駐車場は、定期利用限定のため、常に空きがあります。平成18年度は、351台のうち、261台の契約で90台の空きがあります。ご承知の通り、財政的にも問題となっています。観光客も利用できるように、改善策を講じればよいのです。どう検討しましたか。


3、対策の二つ目です。離島住民の場合、佐田浜駐車場と西駐車場ではその利便性に大きな差があるにもかかわらず同一料金です。西駐車場の料金を値下げすれば、住民ニーズによる選択移動が可能ではないのですか。(※鳥羽西駐車場を仮に2000円引き下げ8000円として、351台満車になれば、3369万6千円。今のまま1万円で261台だと3132万円で、237万円値下げした方がもうかる)


《主な答弁》
■通勤でやむをえないケースは佐田浜優先使用を認めております。(実は、私の質問直前に市が改善しました。一歩前進です。写真のようにお知らせも張り出されました)
鳥羽駅西駐車場を観光客も利用できるよう検討中です。しかし、子育て優先拡充策については難しいと考えております。


⇒漁業が厳しいなか、島外に通勤する離島住民を大事にしなくちゃ。とてもうれしい改善でした。
でも、子育て優先拡充策についてはだめ。なんということでしょうか…!!車社会です。どこでも自宅に車が横付けできます。でも、離島の若いお母さんは、船に乗るために、自宅から桟橋に歩き、また、降りてから遠い鳥羽駅西駐車場まで幼い子をつれて荷物をもって歩くんです。子どもが熱を出したとき、雨の日が一番つらい、離島の子育てのハンディが身にしみる、若いお母さんは訴えています。
 離島で赤ちゃん、10年前の平成8年度は46人でした。平成18年度は、わずか32人です。坂手2人、菅島6人、桃取1人、答志15人、和具3人、神島5人です。赤ちゃんが誕生しなくなったら島はどうなるのか。限界集落に近づいていきます。10年、20年先を見据えた手をうたねばなりません。今が大事です。離島の子育てを市がどう支えるかという問題です。


⇒観光客が利用できるよう検討中といいながら、子育て優先拡充はだめというのでは、答弁に整合性がありません! 公社への事前聞き取りでは、佐田浜駐車場が満杯になるのは18年度実績で年間18日ということです。ゴールデンウイーク、みなと祭り、盆正、それと3連休のうちの幾日か、です。そのうち、お盆やゴールデンウイークはひだまり横の臨時駐車場が開設されているので、そちらに誘導します。残りは、わずか。当日の人的配置で対応可能です。
離島人口定住を支える駐車場としてたえず改善していく姿勢が大事ではないか。子育て支援室を設置された市長の熱意が、離島のお母さんにも届くように、離島の子育て支援を市長にお願いしました。


■ 質問の直後、菅島の木下為一議員が「戸上さん、質問聞いとったら、涙でてきたわ〜」と声をかけてくれました。「えっ、木下さんは駄目ですよ〜。若い子育て家族だけ優先よ」と言うと、 「孫、孫がおるんや。これがえらいんや」と。 あぁ、なるほど〜。 木下議員には菅島の宝物(子ども)がいたのか…。 近鉄特急の運転手として島から通勤してた彼はさぞかし大変だったでしょうね。
■ 子育て優先策は、答弁に整合性がなかった(できない理由を明らかにできなかった)のですから、きっと、市当局は改善してくれると私は信じます! 



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