【議会運営委員会視察報告】

【議会運営委員会視察報告】
<視察テーマは「一問一答方式の一般質問」「議会だより編集」「ケーブルテレビでの議会放映」>
■視察日 1月31、2月1日    
■視察先 滋賀県高島市米原市
■参加者 木村、尾崎、寺本、村山、中村、浜口の各議員と私、戸上の7名。随行職員は議会事務局長と局員。
■費用 一人当たり26,931円(=交通費10,931円+宿泊費12,000円+日当2,000円×2日)。今回の視察総費用は26,931円×9名分=242,380円でした。


改善の方向を提案し視察効果といたします
議会運営委員会(略して「議運」)の視察に参加しました。議員13年目にして初めて議運の委員になった私にとっては、「議回運営」がテーマの視察は今回が初体験です。 でも、正直言って、出かける前から、なんとなくイメージというか、面白みがわかなくて…。 つまり、市民の皆さんの暮らしや営業に直接関わる福祉や環境、行財政改革、まちづくりなどとは目的が違うからです。  
  議員自身が、自らの議会を運営する方法等を学びます。 ということは、議会、つまり、議員がやる気になったら、よそを見るまでもなく、どんどん議会改革はできるのです。だから、問われるのは、視察よりもその姿勢なのです。
 有権者はどんな議会になってほしいと願っているのか。また、私たち議員はどんな議会にしたいのか。今の議運の一番の課題は何か。ーーそんな熱い議論こそ大事だと思うのですが、どうも、議運はそういう場ではないらしい。議会活性化委員会や、テーマによっては、たとえば、ケーブルテレビの議会放映などは総務民生常任委員会に検討が委ねられるのです。でも、ケーブルテレビの議会放映については、議運が視察をしてきたのです。そのへんが私にはわからない…。 
 常任委員会は、視察テーマが鮮明です。費用対効果はあると私は思います。でも、議運の視察の位置づけはあいまいです…。それが実感できたこと、それが一番の収穫でした。
 実は、視察の成果が乏しくて、どう報告をまとめようか。こんなに市民の税金を投入しているのに…。 気分が重かったのですが、改善の方向を私なりに提案して、今回の視察効果とさせていただくことに決めました。


27名全員が平等に予算決算審議  
私が参考にしたいと思った点はーーー
米原市(人口4万人)】
■「議会だより」の編集は、すべて議員が行っています。
  ⇒鳥羽市では、やっと、2月1日号から、議員が自分で原稿を書くように改善しました。議員の自力発行が緒に就いたところです。 
■ケーブルテレビ放映は、本会議すべてについて生中継をしています。
  ⇒鳥羽市では、ようやく、20年度当初予算にケーブルテレビの行政チャンネル費用が盛られました。皆さんから、いったいいつになったら放映するのかとお叱りも受けました。本当にやっとです。早ければ6月議会から、各家庭のお茶の間で議会が見れるようになります。
高島市(人口5万5千人)】
■ケーブルテレビ放映を実施中です。驚いたことに、高島市は、志摩市のケーブルテレビ放映を視察して参考にしたというのです。では、鳥羽市も隣の志摩市に視察に行けばよいだけの話です。
■予算・決算特別委員会は27名全員で構成しています(ただし予算は議長を除く。決算は議長・監査を除く)。 「すべての問題について、市民から選ばれた議員が、等しく発言できるようにしよう、これが議会の考えです」との説明。これはぜひ取り入れたい点、時代の流れです。
  ⇒鳥羽市では、私は13年のベテランなのに一人会派だからという理由で決算委員になれません。すでに、県下の議会では、名張市(議員数20人)、亀山市(22人)、伊賀市(34人)、志摩市(26人)が、全議員で審議しています。鳥羽市よりもはるかに議員数が多いのに、です。


議長交際費をホームページで公開しています
■議長交際費をホームページで公開しています。 
政務調査費は、全会派がホームページで公開しています。


一問一答方式の視察効果あがらず
 さて、視察のメインは、一問一答方式の一般質問でした。ところが、米原市も、高島市も、基本的に鳥羽市と同じ3回限り、違うのは、鳥羽市は一括質問なのに対し、テーマごとに質問でした。 えっ? 唖然としました。これなら、なんでこんな遠いところまで視察にきたのか。三重県の方が進んでいる…。伊勢市や松坂市、伊賀市、熊野市、四日市市などで、すでに一問一答方式です。 ということは、県内視察の方が効果が高かったということになります。 なぜ、高い費用を使って県外視察なのか…。それに、一問一答方式はこれまでも視察を重ねているのに実行に至っていないのです。


私の提案1、視察は県内で十分では…!
       視察効果は変わりなし、費用は格安!

 近隣や同規模の自治体で聞いてみました。
■熊野市…現在、議運の視察は実施してません。
志摩市…日帰り視察研修を実施。平成19年の視察先は愛知県豊田市。県外日当2200円のみ。県内は公用車で事務局が運転。県外は三交バスに一時間単位で運転委託。県外の場合は近場で視察先を決める。
明和町…県内視察を実施。公用車を使用。県外視察も認められているが、県内で特に問題はなく、今のところ県外に行くまでのテーマは出ていない。……
 大きな市は議運視察を実施していますが、近隣の小さな市町では費用対効果で工夫をしていました。鳥羽市議会も県内視察で十分です。すでに実績もあります。「議会だより」は全国奨励賞に輝いた東員町に聞き取りして参考にしました。ケーブルテレビ放映も未実施は鳥羽ぐらいなのですから、志摩市南伊勢町で十分です。この寒いのに、何度も電車を乗り継ぐ視察は、よほどの視察効果がなければむなしくなってくる…。
 
提案2、系統的な研修に予算を振り向けては…! 
 こうして、節約した予算を、昨年好評を博した財政講座などテーマごとの系統だった研修に振り向けてはどうか。そして、議会だけでなく、広く市民や、職員などに公開する。その時々の課題に対応した研修って本当に大事です。おおいに、鳥羽市活性化に役立つのではないでしょうか。あの三重県議会だって変わってる。鳥羽市議会も新しい議会活動の形、模索したいではありませんか。
議会予算を議会自らが市民目線で見直さなくては。




傍聴席の改善もしなくては!!高島市の座りごこちよい傍聴用の椅子。
もう、どこに行っても鳥羽市のような木の椅子はありません。こんなところへの予算配分も大事です。
(事務局が座布団を置いて工夫してくれてるけど…)