「伊良子清白の家」が開館

生活者として、詩人としての清白の姿が偲ばれます……
付近には鳥羽の海の幸を誇るお店がたくさん並んでいます〜
鳥羽の文化と味覚、あわせてお楽しみください


「伊良子清白の家」が関係者の皆さんご尽力のよりオープン(JR鳥羽駅側、赤福隣)しました。
皆さん、ぜひ、一度、訪れてみてください。
※トラブルで写真のアップができないので残念!


 私は「安乗(あのり)の稚児」が好きです。

志摩の果安乗の小村
早手風岩をどよもし
柳道木々を根こじて
虚空飛ぶ断れの細葉


水底の泥を逆上げ
かきにごす海の病
そそり立つ波の大鋸
過げとこそ船をまつらめ


とある家に飯蒸かへり
男もあらず女も出で行きて


稚子ひとり小籠に座り
ほほゑみて海に對へり


荒壁の小家人村
反響する心と心
稚子ひとり恐怖をしらず
ほほゑみて海に對へり


いみじくも貴き景色
今のなほ胸にぞ跳る
少なくして人と行きたる
志摩のはて安乗の小村


鳥羽市ホームページより>
「孔雀船」で有名な明治詩壇の鬼才伊良子清白は明治10年、鳥取県に生まれ、河井酔茗、横瀬夜雨とともに文庫派の三羽烏(さんばがらす)と称され、また友人与謝野鉄幹の『明星』初期の編集に携わった。大正11年9月、45歳で小浜の村医として赴任。昭和20年7月、現在の度会郡大宮町に疎開するまで、小浜村で暮らす一方、歌誌「白鳥」を創刊するなどの詩作活動も行い、鳥羽の文学活動に大きな貢献を果たした。清白が住んでいた小浜町の家は平成21年3月マリンパークに移築された。また、鳥取県阿児町、大宮町にも記念碑が建てられている。