第二伊勢道発出土(砒素、黄鉄鉱)問題

心配なことが山ほどある!!


第二伊勢道路の砒素・黄鉄鉱を含む発生土問題の続きです。「もし、自宅のすぐそばで同じ問題が起きたらどうするか」それが私の発想の原点です。この問題についてもその角度から考えました。
 「砒素と黄鉄鉱が環境基準を上回るが人体に影響はない。念のために埋立てるのです。大丈夫です」……いくら、県がこんな抽象的なことばを繰り返しても、「はい、わかりました、信じます」という住民が、今の時代に果たして何人いるでしょうか。皆さんならいかがですか。簡単に了解できるものでしょうか。


■全国でわたしたちの常識を超えた様々な環境問題が発生しています。上意
下達の「お上」の時代ならいざしらず、この情報化社会です。インターネットで調べればすぐ自分たちが負うであろうリスクが判明します。私自身、心配と疑問点が次つぎ浮上してきます。


◆二重遮水シートの耐久性は何年と想定しているのか。永久的というのなら、何を根拠にしているのか。


◆第三者委員会の会議で、調査で砒素の含有量が特異だったサンプルについて、黄鉄鉱が多いからだと県は説明しています。今回、砒素と黄鉄鉱の両方を含む発生土が埋立られますが問題はないのか。両方を一緒に埋めたてた事例は全国にあるのか。


◆ボーリングは6箇所で実施されましたが、その中で砒素が一番出るのが掘通川の近くだと県は説明しています。堅神の大切な掘通川への影響はないのか。


◆第三者委員会は発生土の対策工法を当初の7から5に絞り比較検討をしました。そのうち、「現場外搬出」として3工法。
1、四日市市にある廃棄物最終処分場の場合は約25、2億円。
2、伊賀市にある汚染土壌浄化施設の場合は約21、6億円。
3、藤原町にあるセメント製造施設の場合は約18億円。以上、いずれも、「環境との整合性」の指標からは「事業地の環境に与える影響がない」と評価しています。


 残る2工法が「現場内封じ込め」。
1、堅神地区の道路盛土部の場合は6,38億円。
2、堅神地区の道路盛土部、直上流の沢部の場合は4,97億円。
つまり、選択したのが最後の、一番安くて道路工事の支障にならない沢部への埋立だったというわけです。


「施工性と経済性から妥当と判断した」としていますが、なぜ、環境との整合性の高い現場外搬出を選択しなかったのか。地元住民の声を聞く機会を持つべきではなかったのか。コストが高いというのなら、河内、堅神ともに鉱山があったようなリスクの高いルートを選定したこと自体が県の責任です。…… 
 県は、住民の意見と不安に対して、具体的で説得力のある回答をする責任があります。


■町内会役員会や地権者さんへの説明はどの程度だったのか、私は疑問に思って県の担当室に確認しました。「住民の皆さんとほぼ同じ、地図を見せて口頭で説明した」との回答でした。また、県の基本姿勢として「説明責任は果たす必要はあるが、住民の方には申し訳ないが、地元住民の承諾を必要としない」と回答しました。
それで通ることでしょうか!!