有害鳥獣被害と下水道会計について質疑

  今日はとてもうれしいことがありました。
ペット焼却炉撤去の問題で「緑の村住民の会」が議会に陳情したのです。議長にお願いをし、各会派のご理解のもと、全議員が、住民の「救済のお願い」に直接、耳を傾けてくださいました。議員の皆さん、ありがとうございました。住民の方はとても喜んでみえました。議員の皆さんに感謝していました。
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 さて、今日は議案に対する質疑の日でした。私は2件、質しました。

1、一般会計補正予算 有害鳥獣駆除電気柵材料一式200万円を減額した件について

 猪、猿などが、実り直前の稲などに食い荒らす有害鳥獣被害は、年々ひどくなる一方です。お百姓さんは、丹精こめた作物、生活の糧を奪われるのです。どこでも対策に頭を痛めています。そこで、県は、不充分ながらも、有害駆除用電気柵設置の補助制度を実施しています。しかし、鳥羽市の活用は遅れ、加茂や堅神などから、「なぜ、よそでは補助があるのに鳥羽市にはないのか」という苦情が寄せられました。さっそく、一般質問で取り上げ、翌年、平成16年度から実施。16年度実績は、電気柵10台、利用者20数名でした。(数字が異なるのは、条件が連田で複数者で活用のため)


 今年も、200万円(県100万・市20万・本人負担80万)を当初予算で計上。申請件数は、20台、58名でした。これだけの方が、電気柵を実施し、有害鳥獣被害を少しでも減らそうと期待していたのです。


 ところが、ところが、です。提案された議案を見てがっくり。まるまる減額です。
そこで、なぜ減額にしたのか、質しました。
担当課は「県予算の900万円から400万円への減額で、鳥羽市に補助がつかなかったため」と答えました。
被害が増加しているのに、減額する県の姿勢にも怒りを覚えますが、それは県へ要望するとして、問題は、なぜ、担当課が市単独でやろうと検討しなかったのかということです。


 被害者市民になんとしても応えようとする姿勢が欠けていたのではないのか。これからも補助制度にまつわる行き違いは起きます。自己決定の地方分権時代です。市が市民をどう守るか、少しでも解決するために何をできるか、真剣に追求する態度が求められているのではないか、と課の姿勢を質しました。
課長は、「18年度は県予算を獲得するため努力します」「要望している方々には大変ご迷惑をかけました。試験的だが県営パイロット事業で防除ネットをやりたい」と答弁しました。


2、16年度決算 特定下水道について

  鳥羽市特別会計は7つあります。こうのち大黒字なのがご存知、国民健康保険事業、国保です。対極にある大赤字なのが、2つあります。下水道と住宅新築資金です。後者は同和事業で、借りた金が返されず市民の血税で利子と元金を補填して返しています。
もうひとつが、今日、取り上げた下水道です。これも当初の計画を失敗して、毎年1億5千万円から6千万円もの財源を一般財源(皆さんの税金が主)で赤字補填しているのです。


 質疑なので、提案はできません。疑義を質すだけです。
私は①分担金、負担金を本来なら1058万円徴収するはずなのに、たった14万円しか入らない。なぜか。
②使用料、手数料も6割しか入らず、3千万円以上徴収できないのはなぜか。
③事業費のうち4千万円も委託料を払ってているが、いったい、なにを、どこへ委託しているのか。
④借金返済は元金約9千万円に利子が4千4百万円だ。異常に高いのはなぜか。
と質しました。
 
 
 課長の答弁は、「一生懸命努力しているのだが、なかなかうまくいきません」というものでした。環境課職員全員で夜間徴収にも行っています。なんども足を運んだり、いろんな手立ても考えてやっていました。
それは評価できます。できるのですが、もう、そうしたレベルでは解決できないのではないか、市あげて根本治療なければいけないなと痛感しました。
 委託料は問題でした。運用を開始してからまったく同じ業者です。もちろん、入札するのですが、指名で、毎回一発で日本メンテナンスです。しかも落札率は93%前後。落札率90%以上は「談合」が定説です。この件で一定の情報はつかんでいますが、今回は質疑でしたので市から現況を報告させるだけにとどめました。

 
 また指名もおかしくて(談合にはつきもの)、鳥羽の市内業者は門前払い。どういう入札用件が必要なのか、それすら説明しない態度をとってきました。市内業者に聞きましたが、2割以上安くできると断言していました。この点を指摘しました。
課長は「今後は十分検討いたします」と答弁しました。当然だと思います。市内業者の仕事が増えれば、税収増も雇用も見込めます。


 質疑でしたが、2つとも市当局はこれまでの姿勢を改めて、鳥獣被害者や市内業者に前向きになるもようです。質したかいがありました!


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