「ユニバーサル観光の先進地、鳥羽」

 「ユニバーサル観光の先進地、鳥羽」。
毎日・地方自治大賞の奨励賞に輝いた「ユニバーサル観光の先進地、鳥羽」。ともかく、鳥羽市が表彰されるなんてめったにないことですから正直びっくり。担当の商工観光課、やりましたネ!「高齢者も障害者も小さなお子さん連れも、安心してドンドン鳥羽市に来て下さい〜!」って全国発信したのですからすごい宣伝効果!鳥羽観光の魅力がまた一つアップしました。
 早速、受賞の経過を聞きました。担当者は佐宗くん、県から出向の若手職員さんです。課あげて、NPOの志摩バリアフリーツアーセンター(バリフリ)と共同の取り組みをパワフルに推進。今年のテーマが「ユニバーサルデザイン」と「回帰」、県からぜひ応募しないかと声が掛かったのは鳥羽市だけ。それだけ目を見張る動きだったのでしょう。
 
 応募書類の触りを紹介しましょう…
■観光客が500万人に落ち込むなか、2013年の式年遷宮を見据えた誘客戦略を構築し、観光地鳥羽の再生を図る必要がある。その重要な柱の一つに「ユニバーサル観光サービスの提供」を位置づけている。2001年に設立されたNPO法人伊勢志摩バリアフリーツアーセンターは、レジャーを楽しむことをためらっている人たちとその家族やグループを、まだ眠っているバリアフリーマーケットとして捉え、そのマーケットに沿った環境を整え、それをユーザーの立場で評価し情報を発信していくことで、伊勢志摩の魅力を創出するというコンセプトで活動中。障害者の旅をサポートできる鳥羽市として全国的に知られるようになってきている。
■行政とNPO協働の具体的なとりくみ。
・「どこでもチェア」事業(平成15年から実施)
それまでは各施設ごとだった車椅子の貸し出しを、旅行中ずっと利用できるシステムに構築。(旅館組合も協働)
・「駅ボラ」(平成17年8月から実施)
国土交通省のモデル事業。市内外のボランティアが、鳥羽駅を利用する障害者や車いす利用者、赤ちゃん連れの介助、案内、サポートを行った。
・「鳥羽観光情報サイト」(平成17年4月から公開)
鳥羽市の観光情報をアクセスするためのポータルサイト的な機能を有するサイトを立ち上げ。NPOとの協働により作成。「ばりふりっとば」。常に最新のバリアフリー情報を提供できる体制を整えた。 ………(ほんの一部を紹介。戸上文責)

 
 これからの課題は、NPOの資金繰りだそうです。鳥羽のパールビルの一角に事務所を置くバリフリですが、伊勢市志摩市から「ぜひうちに来てほしい」とラブコールが〜。鳥羽にずっといてほしいですね。市内旅館がバリフリに観光客サービスを委託する動きがあり、期待されます。
 今後は、市民への福祉施策の充実も大きな課題で、これは福祉事務所にがんばってほしいです。生活者が住みよいまちなら、観光客もおのずと安心です。 
 お体の不自由な方も、赤ちゃん連れもぜひ鳥羽にお越し下さい。視察も歓迎します。