総務常任委員会視察報告の続きです

自治体の差はここから生まれるのか…!切磋琢磨しあい、有能な職員が市政を担う〜

和歌山県高野町
1、視察目的
 高野町の視察というより、助役である、高橋寛治さんに、「経済活性化策の勘所を学ぶ」のが目的でした。実は、高橋寛治助役は、長野県飯田市の産業経済部長として活躍された方です。当選したばかりの高野町の後藤町長に熱心に請われて、現在、助役としてご活躍中です。
2、視察内容
 高橋さんは、高野町に赴任して、全国の自治体は、仕事の中身は大差ないはずなのに、その運営方法は、自治体によって千差万別だと痛感したと言います。飯田市では、係長から査定が入る。降格人事もある。8年以上も同じ部署にいることはない。有能な職員が市政を担い力を発揮する。これは当然のことという共通認識がある。年功序列で誰もが課長になれるわけではない。そして、40歳代になると、何をなすべきか考え始める。日々の生業をこなすのは給料をもらうから当然、その上に「自分の仕事」をなすのだと。高橋さんは経済産業発展への貢献を選択しました。しかし、これは、すべての自治体がそうであるということではなかったのだと。鳥羽市もそうですね。なぜ、こんな職員を幹部職にしたのか、真面目で仕事のできる人材を抜擢しないのか。歯軋りする思いの私は、もう、冒頭から感じ入ってしまいました。自治体の差はここから生まれるのか…。
 高橋さんは、国土交通省の地域振興アドバイザーの第一期生で、埼玉大学の講師も勤めておられます。数年前には、国交省に呼ばれて、飯田市中心市街地の再開発についてお話もされたそうです。実績豊富な方です。産業経済部は、農業課、林業課、観光課、工業課、商業課、産業振興支援室、市街地整備推進室の7つを統括しています。つまり、産業すべてを担う部です。市経済の浮沈がかかる部署です。鳥羽市も、市内産業活性化にシフトする体制をつくるべき時ではないか。高橋さんは、市の内発的産業の発展、地元企業を伸ばす、これに徹底して取り組むことですよ、と力説されました。ポイントは、まず、企業に入る。職員が、です。相談相手になる。実態を知り、公にできることは何かを学ぶことですと。
 飯田市の企業誘致は、市内企業を誘致する(拡大発展の意味も含まれるのかも)取り組みです。市内企業を海外流出させず、市内でがんばってもらう、そのための企業誘致をすすめていた矢先だった。製品開発も行なっている大手のある会社で、市ができることとして、通産省の視察を実現させた。その際、会社が製品化のために3億円の融資を直訴した。これは市も予想外のことだった。すると、技術力の高さと、社あげての情熱に、国の役人がほだされ、なんと年度内に融資が実現した。そこで、会社は、市の企業誘致に応じた。それならと他企業も後に続いた。企業誘致には県の補助がついた。社員の住宅整備も95%補助がつき、成功をした。しかし、この成功には、市の産業育成の歴史がありました。明日に続きます。(トラブルで、一度書いたものが消えてしまい「視察報告」が遅くなってしまいました…。聞き書きのため、不正確な部分があれば、ご容赦ください)

高野町役場前>