後期高齢者医療制度の質問


75歳で線引きせず、みんなが受けられるのは当然のこと。市長会で強く働きかけたい。広域連合でやらないのなら市独自の来年度予算で考えたい(人間ドッグ、脳ドッグへの市助成について市長答弁)
 
 
 いよいよ、明日は6月議会閉会日。
2つの市民請願が採択される見込みです。今回は請願議会の感あり!でした。
今日は、「議会だより」原稿の仕上げ、討論の準備などしてたら、質問報告がまだアップしてなかったことに気づきました。要約を紹介しておきます。………………………………………………………………
 
 今、75歳で線引き差別する後期高齢者医療制度に全国で怒りが沸騰しています。いったい、現場ではどんな事態が起きているのか。地方議会として事実をきちんとつかんでおかなければなりません。そこで伺います。
 これまで市の窓口へ寄せられた苦情、問い合わせの数と内容はどういうものですか。それに対する課の対応はどうですか。後期高齢者医療制度によって、人間ドック、脳ドック、葬祭費、健康セミナー水泳教室のそれぞれについて、これまでとどう変わりましたか。
【課長答弁】
 「寄せられた苦情、意見は5百件を超えました。人間ドックは3万6750円だったものが市の助成により8千円、脳ドックは3万5259円が1万円から1万3千円で受診できましたが、全額自己負担になりました。プールについては参加をご遠慮してもらっています」
【再質問】
 5百件もの苦情、市民化の窓口で、ここまでの苦情の件数が過去に何かありましたか。ありませんね。前代未聞のことなのです。担当課の職員も、対応に忙殺されて目を真っ赤にしていました。高齢者を困らせ、家族を困らせ、末端自治体をも困らせる、そういう制度だということです。
 私たち議員のところへも実に多くの苦情や相談が寄せられました。
 人間ドッグ脳ドック、プールなどですが、答弁の通りです。県下29市町のうち、市町村国保で人間ドックの助成措置を実施してきた自治体は桑名市亀山市東員町御浜町、そして鳥羽市の5つです。ほんとに市民は助かっていたのです。鳥羽市の誇るべき善政でした。もちろん、責任は政府にありますし、所管は県の広域連合です。しかし、助成をしていた5つの市町のうち、亀山市では、福祉の後退を食い止めるため6月ですぐ補正しました。
 鳥羽の高齢者の憤りはすごいものがあります。担当課にも「わしら、何十年も国保に入ってきた。75歳になったら人間ドックもプールもあかんというのか」という苦情の声が寄せられたそうです。まったく、その通りです。
善政を維持するためにはいくらかかるのか。担当課に昨年度実績で試算してもらったら、人間、脳ドッグ 19年実績45人 試算130万円。健康セミナー19年実績10人試算15万円。あわせても145万円ではありませんか。
  問題は、負担増になってドックの利用者が激減し、病気や癌などの早期発見が遅れることです。結局医療財政も圧迫します。そこで、市民課長に聞きますが、人間ドック、脳ドックを受診した結果、病気を早期発見できた件数はどれだけありますか。
【課長答弁】 「50人受診し17人でございます」
【3問目】
 人間ドック、脳ドックによる病気の早期発見で助かっているのです。そこで市長に伺います。人間・脳ドック、健康セミナーのプールは高齢者の命を守る鳥羽の施策です。74歳まではこれまでどおり補助があって、75歳になったとたん、補助サービスを切ってしまう、同じ鳥羽の高齢者でありながらこんな差別を通用させてはならないと私は思います。
【市長答弁】
「75歳で線引きせず、みんなが受けられるのは当然のこと。市長会で強く働きかけたい。広域でやらないのなら市独自の来年度予算で考えたい」

◆◆◆市長の答弁を聞きながら、「ああ、質問したかいがあった」と思いました。あちこちで「廃止署名」のお願いをしていますが、皆さんの悔しさ、怒りがひしひし伝わってきます。「ぜひ元に戻して下さい。人間ドックも受けられ、プールで差別なく泳げるようにして下さい」と訴えられます。その高齢者の思いが届いた、市長のうれしい答弁でした。