鳥羽、三重の特産品、黒ノリを守るために県の力を貸してほしい!!

「黒ノリ養殖漁場の環境改善について」 市・市議会・鳥羽磯部漁協が野呂知事に要望!
    ①冬期において漁場に黒ノリの栄養を補給するため、臨時的な宮川ダムの放流
    ②宮川ダムの河川維持放流量の増量
 
 
 7月10日、市・市議会・鳥羽磯部漁協が、野呂知事に対し、黒ノリ養殖漁場の環境改善についての要望を行いました。
黒ノリ養殖は二年続きの不作で廃業に追い込まれる業者まで出ました。一方、苦難の中で融資を受けて続ける決意をした業者さんもいます。ノリ養殖は9月からは本格的準備に入ります。業者が、希望をもって鳥羽の誇る特産品「黒ノリ」生産ができるよう、どうしても、実現しなくてはなりません。
市長は、3月議会での私の質問に対して、知事に要請したいと約束していました。この要望の趣旨が正式に知事に伝えられたのは初めてのことです。
私たちはダムが悪いといっているのではありません。黒ノリ養殖に欠かせない栄養塩回復のために県の力を貸してほしいと要望をしています。


三重県知事 野呂昭彦様
                   
       鳥羽市長 木田久主一、市議会議長 竹内久、鳥羽磯部漁業共同組合代表理事組合長 永富洋一
       

    「黒ノリ養殖漁場の環境改善について(要望)」
1、要旨
鳥羽市の黒ノリ養殖漁場において不足する栄養塩を回復し、近年連続して不漁に見舞われている、伊勢湾漁場の黒ノリ養殖生産を安定させるため、緊急を要する次の事項について、特段のご配慮をお願いいたします。
  ①冬期において漁場に黒ノリの栄養を補給するため、臨時的な宮川ダムの放流
  ②宮川ダムの河川維持放流量の増量
2、理由
 平素は、漁港整備、漁業施設整備、漁場整備などの水産施策にご支援いただき,厚くお礼申し上げます。
 当市では、変化する社会情勢に対応した水産業の振興に努めておりますが、カキ養殖と並んで冬の漁業を代表する黒ノリ養殖が、答志島の伊勢湾側海域において、極端な色落ちにより大減産となる深刻な事態が、二期連続して発生いたしました。
 原因は、高品質の黒ノリを生産している海域において、生産期に黒ノリの栄養分となる窒素・リンなどの栄養塩量が極端に低下し、加えて、その期間が長く続いたことが考えられます。
  

 栄養塩は、山間部で降った雨が陸域の栄養を含み、河川を介して伊勢湾に流入することで経常的に補充されてきましたが、近年の伊勢湾環境は、河川の人工的な操作等により、本来の漁業生産力を発揮できない状況にあります。
 また、河川からの流入量の減少は、外海との海水交換の大きな要素となっている、伊勢湾の大循環といわれる潮の流れにも大きな影響を及ぼしており、伊勢湾を漁場とする漁業者は、将来の漁業に不安を持って従事しております。
 伊勢湾から享受する海産物は、広く県民に親しまれ、名物・名産として全国に発信されるものも多くあります。この生産を支える漁業者の現状をご理解いただき、次の要望をいたします。


  1、他県でも事例があることから、冬期において、桃取、答志の黒ノリ漁場で栄養塩の不足により発生する色落ち対策のため、臨時的に宮川ダムの放流を行い、漁場の栄養塩量の回復をお願いいたします。
  2、宮川ダムの河川維持放流量の増量
平成18年4月から開始された宮川ダムの毎秒0,5トンの維持放流量をさらに増量し、より自然な河川環境の維持と伊勢湾への自然流入量の増加による海洋環境の保全をお願いいたします。


 以上、2点の河川事業及びダム事業に対する要望は、環境利水として弾力的な運用をしていただくことで、漁場環境の回復が図られ、広く伊勢湾環境の保全につながるものと考えております。
 水産業は、自然の力、恵みを基礎に成り立つ産業で、人力、機械力だけで解決できるものではありません。以上の趣旨をご理解のうえ、実現に向けた早急な取り組みをしていただきますようお願い申し上げます。


■■■「漁業者のためにできることは何でもやる」との市長の指示で、担当事務局の農水商工観光課の奮闘で、ここまできました。第一歩を踏み出しました。



 ◆カッと太陽が照りつける猛暑。小浜からの帰り道、思わず、誘惑に負けて「赤福氷」を頬張ってしまった私です。のどごしヒンヤリ、甘さに疲れもとれて…。忙中閑とはよく言ったもの。それにしても、「今年も赤福氷を一度も食べずに夏が終わったか…」なんてことが普通だったのにそれだけ今夏は……ということかしら。