鳥羽市の漁民の「7,15のいっせい休漁」

国は食糧問題から漁業を位置づけよ。燃油3倍化。
    漁価に転化できない漁業者は廃業に追い込まれる。漁業存亡の危機だ。

 
 漁業者の皆さんの生の声を知りたい―諸々の仕事の合間を縫って走っています。
苦難のなかにも、第一次産業、国民の食を担う海の男たちの気概が伝わってくる…。
実は私はお魚大好き人間。特にお刺身には目がない。
おいしい魚がなくなっては食卓は成り立たない。消費者としても水産業を守りたい。


 さて、マスコミが連日報道した「7,15のいっせい休漁」。鳥羽市ではどうだったのか。
鳥羽磯部漁協でお聞きしました。鳥羽市では全船が休業。
組合長さんはじめ鳥羽から5名が参加した全漁連の大会は、怒りと熱気につつまれ、すごい盛り上がりだったそうです。

 
 原油高騰で出漁できなければどうなるのか。漁業存亡の危機だ。国は食糧問題から漁業を位置づける必要がある。どんな方法でもいい。国が責任を果たす。そうでなければ、漁価に転化できない漁業者は廃業に追い込まれるしかない。国は第一次産業への姿勢を見直すべきだ。電話口で常務さんは押えきれない怒りをぶつけた。

◆漁船漁業40億円とノリ養殖6億円で、水揚げ額合計は46億円。うち燃料はA重油軽油合わせて7千キロリットルを使用。燃料費は平成16年には3億5000万円だった。ところが19年には8億7500万円。
5億2500万円の値上げだ。
◆バッチ網漁、船引き網漁は3隻で4〜5人で漁をする。3500万〜4000万円の水揚げがある。燃料費は
平成16年には800万〜1000万円。ところが、平成19年には2000万〜2700万円。一人当たり水揚げは約600万円から300万円になった。…


 いかにひどい高騰か、一目瞭然の数字でした。自然相手の漁業、自然なら我慢もするでしょう。しかし、投機マネーとは。やはり政治が解決するしかないではないか。また怒りが湧いてきた。


■集会では①燃油価格への必要な補てん措置
②税制、金融措置における抜本的対策
③国際原油市場への無秩序な投機資金流入の規制
④漁業用燃油の安定供給確保
を、政府と国会に求める決議をしました。


<小浜漁港>