「安全・安心の学校」

事故が二度と起こらないように
   「学校安全計画」を策定します――教育長答弁

 
「モチベーション」ということを考えます。
私の場合、一般質問、質疑の準備過程で、
グングンとモチベーションが高まります。
ところが、その直後は、できることはやったわ〜ともいうべき達成感があって
自然に気が緩んでしまいます。

週一の「幸子だより」の発行と、青空議会報告がなければ、
有権者の皆さんへの報告は後回しになってしまいそう。

ちょっと言い訳気味になりましたが…
「安全・安心の学校」についての質問のご報告をします。
なかなか、難しいテーマでしたがチャレンジするべきだと考えました。
後々に活きてくる大事なことであると確信します。
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【私の質問】
 市長は今年の年頭のあいさつで「新しい年は人口減少に対応するため、子育て支援や教育に更に力を入れたい」「安心安全の環境を子供たちに提供してまいりたいと思います」と表明しました。子どもを持つ多くの父母は、そうであってほしいと切実に願っています。
 補正と新年度予算で学校の耐震補強が進みます。子どもたちも教師も父母も大歓迎です。しかし、どれだけ校舎が頑丈になっても、子どもたちの学校生活に安全を保てない現状があるとすれば、仏作って魂入れず、です。
 

 市長のおっしゃる「安心安全の環境」とは、校舎など建物と子どもたちの学校生活の安全の両方が合いまってこそではないでしょうか。私は、昨年の6月議会で学校耐震化をとりあげました。今回は学校生活の安全について質問します。教育長、市内の小学校で学校グラウンドの松ノ木の上、1?50?の高さから重さ7キロもの鉄板が落下、ワンバウンドして児童の頭にあたる事故が起きました。児童はその後も低体温や頭痛、鼻血など低髄液圧症に苦しめられ、欠席がちになっているという事実がありますか。


【教育長答弁】
「事実でございます」


【質問】
 一歩間違えば死にも至る事態でしたが、学校側はどんな対応をしたか。
頭部打撲にもかかわらずどんなものがどのように当たったのか、現場で確認をせずに、医師の診断が必要ないと判断しました。
 当日の保護者への連絡も電話連絡ですませ、頭部に何が当たったのか説明しなかった。謝罪もしなかった。警察も事情聴取したのに、学校として事故記録もとっていません。当時学級崩壊の状況で担任教師が休職したあと、赴任したばかりの臨時講師に、屋外に出て子供達が動き回る生活科の授業を任せました。
 日常のグラウンドの点検も月一回しかしていない。当日の朝、この授業前も全く点検していない。低髄液圧症に対する適切対応を求める文科省の連絡文書が来ていたにも関わらず、教育委員会は知らずにいました。


 考えられないような、にわかには信じられない対応ぶりに私は驚きました。鳥羽の学校現場ではこれら安全対策が万全であると信頼を寄せてきたからです。元気な子どもたち同士の不慮の事故ではありません。学校の安全管理に過失がって起こるべきして起こったのです。教育長、なぜ、きちんと報告して再発防止につなげないのですか。こんな実態では親は不安になるではありませんか。学校保健法第3条の2項はなんと定めていますか。


【教育長答弁】
「学校においては施設及び設備の点検を適切に行い修繕する等、危険防止の措置を講じ、安全な環境の維持を図らねばならない―と学校環境の安全を定めております」


【質問】
 そうです。現行法でも学校管理者に危険防止義務を課しているんです。鳥羽市議会も平成19年の9月議会で学校の安全対策を求める請願を全会一致で採択しています。教育長もそこにいらしたのですからご承知のはずでしょう。議会も、行政も子どもの安全確保に総力を挙げているんです。
こうした請願を受け、文科省は現行の「学校保健法」から「学校保健安全法」に改正し、この4月1日から施行します。そこで教育長に聞きます。改正法の27条は学校に何を命じていますか。


【教育長答弁】
「学校安全計画の策定を命じております」


【質問】
 そうです。安全点検、安全教育、職員の研修を徹底するための「学校安全計画」の策定と実施を義務付けたのです。鳥羽市にはいま「緊急危機対応マニュアル」しかありません。
 学校安全法は、施設設備や通学路の安全点検、日常生活のなかでの安全指導、各教科における指導教育、教職員の研修等の計画を策定し、校長のリーダーシップのもと、全職員の学校安全への認識を深めることが必要だといってます。まさに、今回の事故を防止できる計画にしなくてはならないということ。毎日の安全点検、現場確認、医者の診断、事故記録簿、保健室記録、それらがきちんとなってこそ親は学校の安全を信頼できるのです。法施行と同時に全学校に徹底しなければなりません。教育長、施行まで1ヵ月ありません。準備体制、着々と進めているんでしょうね。どうなっていますか。


【教育委員長答弁】
「こうした事故が二度と起こらないようきちんとした学校安全計画を策定いたします」


【質問】
 子にも親にも何の責任もありません。落ち度もありません。しかし、父母は明らかに子ども異変が起こっていると必死になって病院を尋ね歩いたんです。県外まで探しに行き通院費用だけでも何十万円も使わざるを得なかった。医療費を除いて全部自費です。


 子どもたちが安心して学べる学校環境づくりは行政の責務です。市長、市長の年頭挨拶、私はいわば「鳥羽市子育て新宣言」とも言えると思いました。父母にとって、妊娠・出産から学校で学び立派に巣立つまで、いつも心配の種はつきません。それが親心です。せめて学校におる間ぐらい、教職員に守られ、地域に守られ、行政に守られて子供同士伸び伸びと学んでくれている、その安心感こそ行政への信頼ではないのでしょうか。現状では重大な問題を孕んでいる、厳正で真摯な対応がいると私は思いますが、この問題に対する市長のご見解はいかがでしょうか。


【市長答弁】
「私も報告をうけました。学校現場も日々努力をしていますが、さらに事故を減らす努力していかなければならない。行政も手を差し伸べてがんばっていきたいと思っております」


【質問】
 教育委員会も議会で問題にまでなったことを深く受け止め、今後、被害側である保護者の身になって、誠実に対応するよう指摘しておきます。


【教育長答弁】
「大切なお子さんをお預かりしている私どもとしてこうした重大な事故が起こらないよう細心の注意をしたい。事故に遭われたご家庭とは誠実に話し合いをさせていただきたい」