増税議案撤回賛成が私だけとは

市長、増税議案撤回表明!
 市民の暮らし目線と市政チェック力が問われてる〜
議会のメンツより市民の暮らしを守ることが大事では!


今日の本会議の冒頭、市長から62号議案「国保税率改正議案」について、議長に「事件の撤回請求書」が提出されました。例の平均4人世帯で、市民一人あたり2万円、1世帯あたり8万円もの増税議案です。


市長の撤回理由は「国保事業会計の財政運営が大変厳しい一方で、私は、各種会合や地区懇談会で市民の方々のご意見を伺う中で、現在の市内の経済社会情勢の厳しさを実感するとともに、現時点では多くの市民の皆様に大きな生活不安を抱かせることになると判断し、税率改正については更なる議論が必要であり、より一層の検討を行うため」というものでした。


一読して、市長の率直な意思が伝わってきました。市民の厳しい暮らし向きに配慮し、市が財政のやりくりしつつ、さらに議論をしていくと。(※私は市長とは見解の異なるときも一致する問題もあります。一貫して是々非々の立場です)


もちろん、上程した議案の撤回はよいことではありません。しかし、私の16年の議員生活の中でもこれほどの増税は例がありません。市長が市民の声を受け、市民に不安を抱かせると認識を深めることはありえることです。
気付いたときに引き返すのか、気付いても押し切るのか、あるいは気付かないままか―。撤回することは一番勇気が必要だと私は思います。


ところが、上程された議案の撤回は本会議での議会承認が必要というので、採決をとったら、なんと撤回に賛成したのは私だけだったのです。えっ〜!!


「まだ、議案の中身もわからない」「常任委員会の審議をみて判断する」……の声。でも、議会開会は2日。その1週間前には議案は各議員に届いたのです。今日はもう一般質問日。なぜ、それまでに重要議案の精査をしないのですか。そのために議員報酬をいただいてます。
だから、市長の撤回について、よくわからないしすぐ態度が決められなかったのでは。議会が可決すれば来年4月から値上げです。この寒風に市民を直撃するのです。
「議会軽視だ」……の声。議会は市民のもの。議会のメンツより市民の暮らしを守ることが大事です。


つまるところ、撤回賛成か反対かの差は何か。
問われているのは、議員の市民の暮らし目線と市政チェック力ではないでしょうか。市民の暮らしに重大な影響を与える増税議案に対して、この二つが弛緩してると思われてなりません。


まぁ、そんなこんなで、議会は昼まで空転。私の質問は国保増税問題がメインだったのに、市長は撤回表明。では、何のために誰に質問するのか…。拍子抜け。初めての体験でした。
結局、条例自体はいきています。質疑で副市長と担当課に対し質すことにしました。


あぁ、今日は初めてのことばかりで判断が難しかった。首と腰が限界状態。疲れました。でも、がんばります。